書評 川井拓也さん「USTREAM 世界を変えるネット生中継」
公開日:
:
最終更新日:2014/01/29
Ustream
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USTREAM 世界を変えるネット生中継 (ソフトバンク新書)
- 作者: 川井拓也
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2010/05/19
- メディア: 新書
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以下、目次。
第1章 ユーストリームとは何か?
第2章 ユーストリームを視聴する
第3章 ユーストリームでライブ配信する
第4章 ストリームメディア論
第5章 ユーストリームのキーパーソンに聞く
第6章 まとめ―ユーストリーム一〇のポイント
「USTREAM 世界を変えるネット生中継」より引用
特に気になったのは以下の箇所。
川井
すぐにマネタイズするというよりも、そらのちゃんや自社の特異性をドンドン打ち出して新しいモノを切り開いていっているように見えますね!
Uさん
おこがましい言い方なんですが、グーグルと同じで使って認知してもらうことが大事なんです。誰もしんどくないのに、お金が発生している仕組みを作りたい。機材やソフトについても、お手本というよりも、そらのや川井さんが使っているなら、確かなんじゃないかという認知になればいいなと。それらを明確に持ち出して「ケツダン+番組って面白いよね」とか「いろんなところとコラボし出すよね」と言われるようになれば。今、第二ステップにはいろうとして、ライブ動画のあらゆることがわかるサイトにしようとしてるんです。当初は独自でつくろうと思ったんですが、「ネットで全員協力者を募ったらいいんじゃないか」って話になりました。プログラマーやデザイナーなど、みんなで作り上げたらいいじゃないか。そこでお金を生もうとは思っていなくて。「僕らがあれを作ったんだよ」って言ってもらえるようなツールを作りたいですね。
それから、マネタイズのことは考えているんですが、ユーストリームの番組って未だにわからないです。当たるとおもっているものが当たらなくて。先日のフジテレビの番組「ノイタミナ」と連動したユーストリーム中継は視聴者が1万を超えると思ってたんですが、結局4000しかいなかったですからね。未だにわからないんです。何気なくやった「裏メディア」がすごい視聴者数を稼いで、問題を起こしてしまったり、とか。ユーザーの反応に乗ってその場で臨機応変に調整したり。マネタイズの方向もちょっとずつ変えているんですが、ほとんどみなさんに知恵をお借りしている状態ですね。
「USTREAM 世界を変えるネット生中継」
p.177より引用
リニューアルされたケツダンポトフは、そうやって作られたんだなー、と思いながら読みました。
あと、ユーストリームにハマった川井さんの身に起きたことに関する記述も面白くて
p.193
ウェブカメラを買い、何かにつけ、さまざまなことを中継し、これまでに使ってきた映像機器なども投入して、ユーストリームの何がどうなっているのかを、連日検証しました。私はデジタルハリウッド大学院の教員もしていますから、そのつてを生かして「ユーストリーマー養成講座」を真っ先に開催しました。二月に初級編、3月に中級編、そして4月には東京だけでなく四国高松でも開催。連日増えていくユーストリームのさまざまな中継を横目で見つつ、このメディアは何が新しいのかを探求しました。オフィス移転というイベントを活用して、ユーストリームオークション、ソーシャル鍋、ソーシャル引越しなどを行い、自らをユーストリーマーとして鼓舞したり、他人の中継のソーシャルストリームにお邪魔して、時空を超えた会話を楽しんだりしました。いろいろな人が試行錯誤する時期でしたから、ソーシャルストリームを通じてたくさんのアドバイスと励ましをいただきました。3月になると、ほぼ毎晩いろいろなユーストリーマーが、ネット生中継の自主練をしているという状況。有名なラジオのパーソナリティーからニューヨークの女子大生まで、「今」という時間を共有しながら、たくさんのことを互いに学び合いました。
そうこうしているうちに私のところにも、広告代理店からユーストリームで企業キャンペーンを行ないたいという相談や、ダダ漏れの女王そらのちゃんからテクニカルサポートの依頼が来るようになったのです。ユーストリーマー養成講座の受講生だった編集者からは雑誌の連載を頼まれました。すべてはユーストリームとツイッターのコミュニケーションから生まれており、ソーシャルメディアのダイナミズムというものを身をもって実感した二ヶ月でした。
「USTREAM 世界を変えるネット生中継」
p.193より引用
ソーシャルメディアを日々つかっていると、こういったことが実際に起こっていくのだなあ、と思いました。
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