スティーブ・ジョブズがプレゼンで着ている黒いタートルネックの物語 – ジョブズの服装、ファッションとイッセイミヤケ
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最終更新日:2014/01/24
スティーブ・ジョブズ
スティーブ・ジョブズといえば、プレゼンの名手として有名ですよね。スライドはシンプルで分かりやすいし、聴衆を引き込む話し方も絶妙。しかしいつも気になるのが、毎回着ているあの黒いタートルネック。
スティーブ・ジョブズの(服の)12年 – 拡張現実ライフ – Kinect(キネクト)編
これです。
「あれはイッセイ・ミヤケの黒いタートルネックで、ジョブズが過去に大量に買いためたものだ」というような話をどこかで聞くか読むかした記憶はあったのですが、たまたま今読んでいる本に詳細が書いてありました。
以下、その引用です。
アップルコンピュータの創立者で現CEO、スティーブ・ジョブスの和食、特に鮨好きは有名で、アップルコンピュータ社の社員食堂は和食のメニューが充実している。彼のトレードマークになっている黒い長袖のタートルネックは、イッセイ・ミヤケのものだ。ここ10年くらい、それ以外の服装で写っているジョブスを見かけることはほとんどない。まさか1枚のシャツを着続けているわけではない。
「模倣される日本―映画、アニメから料理、ファッションまで」より引用
そういえば、ジョブズはiPhoneやiPadに搭載されているマップアプリのデモで、寿司屋の場所を探したりしていたような気がします。鮨が好物だったんですね。
ある日、ニューヨークのイッセイ・ミヤケの事務所に、スティーブ・ジョブス本人から電話がかかってきた。黒い長袖のタートルネックを数百着ほしいという。数百着持っていた在庫が残りわずかになっているので、補充したいという。しかし、その商品はニューヨークには在庫がなく、日本でもすでに作られていなかった。それでも、どうしても欲しいと言うので、数百着の注文なら新たに作ってもいいと返事したところ、ジョブスは、これまでのタートルネックの色合い、肌合い、特に袖を捲り上げたときの感触がとても気に入っていて、まったく同じものでなければいやだということだった。
日本で型紙や糸などの記録を探し出したりすると時間がかかるので、着払いで、ジョブスが持っている現物をニューヨークのオフィスに送ってくれと頼むと、残りわずかな貴重なものを送ることはできないという返事だった。しかし、シリコンバレーまで来れば見せてやるという。そこでシリコンバレーの空港に着くと、待ちきれないジョブス本人が待ちかまえており、ポルシェで自宅に連れて行かれ、実物を見たのであった。それがあの黒い長袖のタートルネックの物語だ。
「模倣される日本―映画、アニメから料理、ファッションまで」より引用
同じ服を数百着欲しいと言うなんて、やっぱりジョブズは狂っているというか、徹底しているというか、執念がすごいですね。
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関連書籍
スティーブ・ジョブズのプレゼンの法則を解き明かす解説本。以下、「Amazon.co.jp」より引用。
[名文句の例]
「今日、アップルは電話を再発明する」
「iPodはガムより小さくて軽いんだ」
「iPhone 3G。速度は2倍、価格は半分」
「マイクロソフトが抱えている問題はただひとつ。美的感覚がないことだ。足りないんじゃない。ないんだ」
「今までに売れたiPhoneは400万台。うれしいねえ。1日平均2万台のiPhoneが売れたことになる」
ジョブズの名文句って、なんでこんなに気持ちいいんでしょうね。
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