マッチムーブとARの違い(動画あり)
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最終更新日:2012/04/21
AR(拡張現実)
マイコミジャーナルの連載「コンピュータビジョンのセカイ – 今そこにあるミライ」に、マッチムーブとARの違いに関する説明が載っていました。
マッチムーブとARが行っていることは実質同じだけど、以下のような違いがあるとのこと。
マッチムーブ:映画のように一旦録画した映像のカメラ視点変化を計算して、3DCGを合成する技術。精度が完璧ではないので、マッチムーブソフトウェアにより計算したカメラと3次元特徴点群のデータをインポートして、CGソフトにより手作業でマッチングする(つまり、SFMソフトウェアで計算した地形データは映像中の地形とカメラ位置とは多少なり誤差があり、そのままこの計算結果の地形変化にCGを置くとズレる。よって、CGソフトにインポートしたのち、手作業でCGの表示位置を調整する)
AR:携帯電話のカメラやWebカメラなど、風景を移しているリアルタイムのカメラ映像に3DCGを合成する技術。つまり予めCGを表示する場所は決めておいて、そのCGをリアルタイムに表示する。よって、SFMの結果の精度が悪いとそのぶん表示位置が不自然になる。
引用元:【連載】コンピュータビジョンのセカイ – 今そこにあるミライ (4) 動画編集技術「マッチムーブ」(3) | エンタープライズ | マイコミジャーナル
録画した映像に後処理で表示を被せるか、あるいは映像にリアルタイムで表示を被せるかの違い、というわけですね。
つまり、マッチムーブでは処理に使える時間がたくさんあるけれど、ARの場合はリアルタイムで処理していかなければならないので処理時間の制約が厳しく、以前は高精度で処理するのが厳しかった。それが最近のスマートフォンなどの処理能力向上により、リアルタイムでのAR処理が可能になってきたということのようです。