きっと謎が気になって仕方がないお前たちにすすめる! 書評「輪るピングドラム―試運転マニュアル公式スターティングガイド」
公開日:
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最終更新日:2014/01/08
輪るピングドラム
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Amazonベストセラー商品ランキングで、アニメジャンル2位。衝撃的な「生存戦略!」シーンが大きな話題となった「輪るピングドラム」が、非常に注目を集めていることが伺える。
(ちなみに豆知識だが、「生存戦略!」シーンの楽曲は、ARBのこの曲である。 > YouTube – ARB – ROCK OVER JAPAN)
ボクは「輪るピングドラム」の監督である幾原邦彦さんが過去に手がけた「少女革命ウテナ」が非常に好きである。「akio0911」というハンドルネームは少女革命ウテナの登場人物である「鳳暁生(おおとりあきお)」にちなんだものだし、去年設立した会社の社名も、「少女革命ウテナ」の作品中でテーマの一つとなっている「世界の果て」にちなんで付けている。
そんなボクが「幾原邦彦監督が12年ぶりに手がけるアニメが始まる」と聞いたら、じっとしていられるはずもない。第一話の放送を見て、数々の凝った演出に「ああ、また幾原監督の作品がテレビで見られるのだ」と非常に感激した。
しかし、そこは幾原監督作品、作品中に数々の謎が散りばめられている。それを少しでも紐解きたいと、買ってきたのがこの「輪るピングドラム―試運転マニュアル公式スターティングガイド」である。
「試運転」とあるのは、おそらくアニメ本編に出てくる地下鉄荻窪線(=丸ノ内線)に引っ掛けているのだろう。(そして、本作では地下鉄が非常に大きな意味を持ってくるであろうことが伺える)
まだ第一話までしかテレビ放送されていないので、本書に書かれている内容も非常に限定的なのだが、「6つのキーワード」そして「特別対談 幾原邦彦×星野リリィ」にはいくつものヒントが隠されているように思う。
特に、自動改札関係に関する言及。実世界において、自動改札で使うICカードのテーマキャラクターはペンギンである。そして例の「生存戦略!」のシーンでは最初に自動改札をくぐり抜けていく。自動改札は一体何を意味するのか?そういえば、自動改札をくぐり抜けていくシーンは、劇場版少女革命ウテナで地下駐車場から出て行くシーンに非常に似ている。「これから何かが始まる」「ここから出て行く」「どこかへ入り込んでいく」象徴なのだろうか?
さておき、「輪るピングドラム」に散りばめられて数々の謎が気になって仕方がない方にとって、本書は必読だと思う。
ちなみに、各種のステッカーが付録として付いてくるので、それが欲しい方もぜひ。
目次
快速Story Digest
『輪るピングドラム』をめぐる6つのキーワード
Character Terminal
SEARCHING FOR PENGUINDRUM!
マテリアルコンテナ美術設定
番宣CMアーカイブ
マテリアルコンテナ線画設定
特別対談 幾原邦彦×星野リリィ
第1話バンクシーン絵コンテライブラリー
キャスト&スタッフ意識調査〔ほか〕